夕暮れ  =1=

とある夕暮れ時、私は夫と家路を急いでいた。
角を曲がるともう家が見える、というところまで来たとき、
1人のおばあさんが道にすとんと座り込んでいるのが見えた。
思わず駆け寄って、話しかけてみると、「メニエル病で....」と答えたが、動けない様子。
そのうち、道路に仰向けになってしまった。

メニエル病って.... たしか激しいめまいが起こる病気だな、と思いだし、これは動かさない方が
良さそうだ、と思った私は、とりあえず持っていた服をたたんで、頭の下に入れた。
さらに夫に頼んで、クッションを持ってきてもらい、枕のようにしてから、おばあさんに話しかけた。
元々、人通りは少ない道で、道路の先は階段になっているので車も入ってこない。

おばあさんは、思いの外、しっかり受け答えをしてくれて、
すぐ近くに住んでいること、
1人暮らしなので家には誰もいないこと、
メニエル病はもう15年もかかっていること、などが分かった。
救急車を呼びましょうか、と問うと、大丈夫、と答えるので、めまいが収まるまで、つきそって、
家に送っていくことにしようと、夫と一緒に脇に座り込んだ。

でも......
やはり救急車を呼んだ方がいいのか、いや、我が家に来てもらって
少し休んでもらうのがいいのか、動かさない方がいいのか、
お水でももってきたらどうだろう、と、心は千々に乱れる。
それは夫も同じで、二人で顔を見合わせた。

通りかかった人は、一瞬、びっくりするが、私たちが付き添っているとわかると、
とりあえず目をそらし、通り過ぎていく。


















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最西端のママ | URL | 2011.06.24 23:35
ちょっとちょっと、それでそれで?そのおばさんどうしたのさ??
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jhety

Author:jhety
日光をこよなく愛する、アラ還です。
趣味は、山登り、スキー、カメラにピアノ(順不同)
東京と日光の二重生活も、早4年?
丁寧な生活が目標ながら、孫たちのパワーに
押されまくり、へとへとな毎日を送っています。

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