涸沼は怖い・・・・・か

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快晴の朝、三本松展望台からの戦場が原

早朝にもかかわらず、たくさんの人で賑わっています。
男体山の影がくっきりと 奥白根山塊に映っています。
影の山頂と奥白根山頂がほとんど同じ位置ですね。 




このところ、何回か山王林道を通りました。
山王林道の車道の峠にほど近い所に、涸沼に降りる登山道があります。
日光に数あるハイキングコースの一つ、湯元から入り、光徳に抜ける切込刈込湖コース、
その途中にある涸沼、標高は1600M、名前の通り、昔は沼だったような地形、水はありませんが、
周囲を山に囲まれたすり鉢状の涸沼、少し薄暗い切込刈込湖からの道を来ると、急に明るく開けます。
一種独特な地形なのです。


私は実は、この切込刈込湖コースはあまり好きではない・・・・・・のですが、理由の一つに、
この涸沼の存在がありました。


気持ちが悪い・・・・・ 怖い・・・・・・ 気持ちが悪い場所には、必ず怖い山がセットになっています。


それは、近すぎる山から受ける、なんともいえない圧迫感、とでもいうのでしょうか、
目の前にある茫洋とした丸い於呂俱羅山 が  
笑っているような、それも、振り返ってニヤリ、としているような、捕まえられそうな・・・・・
とにかく、涸沼は、 「気持ちの悪い場所」 として、長く記憶の中にとどまっていました。


同じように気持ちの悪い場所は、まだあります。 信州の蓼科山でも同じ気持ちにさせられました。
丸坊主のような蓼科山、それをどこから見たのでしょうか・・・・・ よく思い出せないのですが、
双子池? 大河原峠?  蓼科山がすぐ間近に、圧倒的な存在感で 視界をふさいでいる、そんな場所、
「気持ちが悪くて、山が怖い・・・」 と一番最初に思ったのが、この蓼科山、
そして、二番目が 於呂俱羅山、でした。
怖い山に共通しているのは、丸い・・・こと。 坊主山。


実は、三本松の開拓農場あたりから見る男体山も 三番目に怖いのですが、それはさておいて。


「涸沼って、なんか気持ち悪くない?」 と 聞いてみても、なかなか理解してもらえませんでしたが、
最近、一人だけ、お友達の晴れさんが、 「うんうん、わかる~」 と言ってくれて、どれだけ嬉しかったか(笑) 
積年のもやもやが晴れたような、まさしく、「晴れ」さんでした。


気持ちが悪い = この世のものではない感じ、 と考えると、
もしかしたら、とてつもなく美しい場所、ともいえるかもしれない・・・な、と、 
あれから多少は人生経験を積んだ私(笑)は考えました。  ほら、物事には、表も裏もあるじゃない?
悪いばかりではないのかもしれない、山だって、別に動くわけでもないし・・・・・


いえ、昔は、動きそうな感じがしたものです。 怖がりでしたね~


前置きは長くなりましたが、とにかく、山王林道から、真下の涸沼が木々の間から透けて見えて、
急に、行ってみたくなりました。 怖くないのか? 私。


切込刈込コースを辿ったのは、確か 24年も前の事・・・・
いったい、何年、そんな気持ちを抱え込んでいたのか。
しつこい性格なんでしょうか(笑)


いい天気だから、午前中の風のいい時にヨットに乗ろう、と夫っとと約束したので、
朝早く、6時に山王林道へ向かいました。 


・・・・・って、山王林道、確か、通行時間が決まってなかったっけ?
確か、17:00~8:00までは閉鎖、だけど、行ってみたら、ゲートは開いていて、大丈夫、入れました。
つまり自己責任、なんでしょうか、 太郎山登山の人、写真撮影の人、かなりの車が入ってるようでした。


この日は快晴、放射冷却で冷え込んでいました。
峠まで来ると・・・・・ あれぇ・・・・ 涸沼が雲海の下に沈んでいます。
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そうっか、窪地の朝はそうだよねぇ、と 納得はしたものの、怖い怖いと思っていた涸沼、
一層ミステリアス? 思わず、どうしよ・・・・・ と、ちょっと回りをうろうろしてみる・・・


光徳の方へ降りる木道の方にも行ってみたりしてると
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大きな三脚と どデカいカメラをかついだおじさんが、いそいそと涸沼に向かって降りていく、
そうっか、きっときれいなんだな、と、急に元気が出て、私も行ってみることにしました。
小田代の朝霧の写真を思い出しましたよ。
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24年前の記憶では、この道はほとんど崖?と思っていたのに、なんのこともないただの山道(笑)
いやぁ、私も経験を積んだのですね。


おおお~
急だけど、普通の山道をどんどん降りて行けば、あっという間に霧の下が見えてきた~
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きれいです~  於呂俱羅山に日が当たってきた~ 涸沼はいい感じに紅葉しています。
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私の天敵(笑) 於呂俱羅山、 あんまり怖くないじゃない?
それに意外にもあまり坊主山でもない!
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こちらは三岳の方。 朝日はこちらから差してきています。
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そして窪地の一番底まで下りてきました。
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葉の落ちた木の枝についた水滴が、この日の初めの日の光にきらめいています。
あっという間に消えてしまう朝露、わずかな時間の贈り物。
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光と消え残りの霧が、木立ちを演出しているようです。。
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右の大きな山は、山王帽子山、中腹には道路が見え、左の鞍部が、道路上の峠、
山王林道は、この鞍部から向こう側の栗山に向けて、下りになります。
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一番乗りしていたカメラおじさんは、ここで腰を据えて撮影中です。
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朝のこの時間に、涸沼を訪れたのは、大正解でした。
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時間を追うに連れて、変化する霧と光線、
あまりにも美しいその世界に、寒さも忘れて、茫然としてしまいました。


うまく写真で伝えられないもどかしさもあります。 今度はNIKONを持って来よう、
霜が降りた時はどうだろう? うっすらと雪があったらなお素敵、いろいろ妄想が膨らんでしまいます。
山王林道の閉鎖までに、また絶対に来たい!


日が当たってきた涸沼は、案外平和な雰囲気でした。 もう怖くもないし、気持ちも悪くない。
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丸くて怖い山、もしかしたら、山王帽子山だったかもしれないな、形は蓼科山にそっくりだし・・・
崖のようだと思っていた急坂も、拍子抜けするほど大したこともなく、あっという間に道路に着きました。
記憶というのも、案外いい加減なものなのかもしれません。


光徳の林は、すっかり金色に染まっていました。
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帰り着いたのは予定通りに9時。
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ああ~、庭もこんなにきれいですね。


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Comment

et | URL | 2015.10.23 20:50
涸沼という名前で、私も勝手に沼か湖を想像して読んでいました。

yuko さんにとってちょっと気持ちの悪い、怖い場所だったというのが、何とも面白いです。

以前にそのように思って、ずーっと遠ざけていたのは、きっと何か理由があるのだと思います。そのときの心を支配していた何か抵抗したいものとか、連想させる場所とか・・・。分析してみたくなりますね… 丸坊主の形の怖さ…これも面白い。不気味な感じがあるのでしょうね。

それだけ、こだわるのには、やっぱり引き寄せる何かがあったのでしょうね。そしてようやく恐怖よりもちょっと強くなった好奇心の勝ち!

よかったですね。怖い場所どころか、美しい場所だったなんて。
素敵な写真がいっぱい表れてきて、いいなぃいな、こんな景色の中で一日をスタートしたいな、って思いました。
神秘的な朝の霧と光の世界がとても魅力的です。

また、季節や時間が違うと、異なる姿を見せてくれるかもしれませんね。そして、そこに潜んでいる不思議な存在に出会えるかも(笑)。

また、写真を撮ってきたら是非みせてください!
楽しみにしています。
そして、いつか連れて行ってもらおう!と企んでいますが、yuko さんにとっては大したことのない山道も、私にとっては急な崖なのだと思います。
ルンルン | URL | 2015.10.23 23:41
yukoさん、素晴らしい場所を発見ですね。
誰もいない(カメラのおじさんは道案内緒と言うことにして)空間に飛び降りてきた朝の天使。谷底に広がる霧の帯・・・。ズミの実(多分)がきらりと光っていたり、蜘蛛の巣の輝きもどれも美しいです。霧が消える様に祈りたくなります。
トレッキング | URL | 2015.10.24 09:45 | Edit
切込刈込湖コースは何か足が向かず歩いた事は有りません。
何人かでしたら楽しめるのでしょうね。
そんな事言いながら切込刈込湖コースは興味有って一周するにはと山王林道のピークから涸沼のコースを3年前の今時期に見に行きました。
車駐車するところが無いのでわざわざ自転車での調査(笑)
早朝の涸沼、樹木が朝日にきらめいて綺麗ですね。
自転車で涸沼見に行った時の写真です。
ここまでたどり着くだけで疲れてしまいました(笑)
http://blogs.c.yimg.jp/res/blog-87-c1/ngn0ngn/folder/429411/12/12606612/img_62?1445645778
yuko | URL | 2015.10.24 12:49
etさん、こんにちは
圧倒的な自然の中にすっぽり入ると、それだけでなんとなく怖ろしさを感じます。
涸沼という地名も相まって、ミステリアスな雰囲気なのですね。
きっと以前はもっと気が小さかったのかもしれないし、
まぁ、年月が経って図々しく変身した(笑)のかもしれません。
広大な窪地なので、朝霧は溜まりやすいと思いますが、多分いつもは出ないのではないかな?
よく晴れた朝とかを狙って、また初冬の雰囲気を感じに行ってみます。
冬タイヤも必須ですね。
撮影会、よいですねー、山道はよく整備されているので、大丈夫ですよ。
一汗かけば登れます。
yuko | URL | 2015.10.24 14:54
ルンルンさん、こんにちは
朝霧は毎日は出ないのでは?と思うので、まさしくいいタイミングで行ってこられたように思います。
やはり上空と地面の温度差でしょうね。窪地は冷え込むし。朝日が当たったところから、
あっという間に消えていきました。
ズミ、あちこちに生えていました。これが咲くときもいいでしょうね。
カメラおじさんは、三脚を構えて於呂俱羅山の斜面のカラマツを狙っていたようです。
本当にじっくりと撮ってましたが、私は、あちこち目移り。回り中がきれいでしたから。


yuko | URL | 2015.10.24 15:01
トレッキングさん、こんにちは
おお!、素敵なロードバイクですね! でも最近はあまりお聞きしないような??
峠まで走ってきたら、それは疲れますよ~(笑) 太郎山登山の方々もそうですが、道路のふくらみに
止めています。涸沼に降りるところは、地図上ではPの表示もあって、道路がだいぶ広くなっています。
ここに止めました。
今日はHANAたちとまた行ってきました。ただし昼間です。涸沼を案内してから、
私は峠から車で下へ、HANAたちは光徳まで歩いて下山しました。
晴れ | URL | 2015.10.24 19:06
素晴らしいですっ!さすがはyukoさん、その雰囲気の神々しさを感じましたよ。
貴重な奥日光の風景をありがとうございます。
Layla | URL | 2015.10.24 23:46 | Edit
「蓼科山が気持ち悪い」を理解できずすみません。w
涸沼から於呂俱羅山は見たことがないので、
それは一度見に行きたいですねぇ~!
今年秋のβツアーでは行きそこないました~。
私はどうも切刈に縁がない。w

夫っとさんとのボート乗りの前にササッと涸沼撮影。
うらやましいなぁ。
山王林道下に霧の沈んだ涸沼があるなんて、神秘的だぁ~!
本当にこの景色で霧氷が付いたり、うす雪が積もっていれば美しいでしょうね~。
私は、戦場ヶ原~光徳の霧氷は何度か挑戦していますが、
あたった試しがありません。
まずは霧氷が付きやすいと言われる光徳を見てから山王林道に進んでくださいね~。

今日はHANAちゃんたちがご来晃ですか。
楽しい休日ですね!
yuko | URL | 2015.10.25 22:41
晴れさん、こんにちは
この時間に行かれたのは、初めから歩かずに峠から降りたからですが、こんな訪れ方も悪くない、と思いました。
それに! 怖い山返上できたしね。 でも不思議な所だなぁ、と改めて思いました。
好きなスポットは何度でも行きたい私、また少し季節が進んだら、行ってみたいと思っています。
yuko | URL | 2015.10.25 22:54
Laylaさん、こんにちは
2月に行ったときの蓼科山、唐突に「なんか気持ち悪くない?」と聞いたので、びっくりしたでしょ?(笑)
八子ヶ峰から見た蓼科山も、ちょっと気持ち悪かったけどね(笑) 完璧な坊主山ですから。
涸沼から於呂俱羅山は見たことないですか?
是非、一度行ってみてください、切込刈込コースのショートカットでね(笑)
この日は、充実の3時間、行ってきてもなんだか夢のようで、あとからもその光景が頭から離れませんでした。
それに、光徳の林にも魅了されたので、そこも撮りたいなぁ、と、妄想だけが膨らんでいきます。
霧氷ですか・・・・・ どんな条件だったら出るんでしょうねぇ、やはり湿度と気温かなぁ。
Laylaさんが何度も挑戦して、あたったためしがない、って、いつ行ったらいいんでしょう。
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jhety

Author:jhety
日光をこよなく愛する、アラ還です。
趣味は、山登り、スキー、カメラにピアノ(順不同)
東京と日光の二重生活も、早4年?
丁寧な生活が目標ながら、孫たちのパワーに
押されまくり、へとへとな毎日を送っています。

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