
ひさしぶりに社山に登ってきました。

このところ、インフルエンザがらみで体調がなかなか良くならずにいましたが、やっと回復、
東京での様々な用事や仕事が一段落したので、平日の日光にやってきました。
ところが・・・・ 翌日は、一日中、雪が降り積もり、強風が吹き荒れ、菖蒲にいても地吹雪状態、
いったん落ち着いた雪もまた増えてきました。
そんな中、どうやら水曜日だけは天気が良くなるらしい・・・・ これはどこかに行きたいなぁ、
色々考えた結果、、長いこと行っていなかった 「社山」 がいいんじゃない?
登山指数は A です。
だけど、今は何と言っても2月、いくら雪が少ないだろうとは言っても、積雪期は初めてです。
しかも1人・・・・
そこで、以前、「社山の山頂標識が埋まっていた~」 という写真を見せてもらったトレッキングさんに
情報収集、埋まっていたのは、2015年だそうですが、あの年は、本当に雪が多かった・・・・
今年は、見た目からでもそこまでは積もってないよね?
せっかくお天気が良さそうなので、雪の具合を見ながら、雨量計あたりまででも行ってみようか。
装備は、アイゼンだけ、スノーシューは不要なようです。
2月22日、朝の歌が浜 社山は神々しく光っています。

反対側の男体山、 写真を撮ってから、そそくさと半月峠の閉まっているゲート近くに移動、
今日はここに車を停めます。 もちろん、誰もいません。

支度をしていると、宇都宮ナンバーの軽が一台やってきた、 へぇ? 平日なのに??
中から出てきたのは、男性2人、女性1人の3人パーティです。いずれも若い人たちです。
とりあえず、私は先行、イタリア大使館近くの、しぶき氷などを撮っていると、
3人パーティに抜かされました。 社山に行くのだろうな、、これはちょっとラッキーかもしれない。

前日は、一日中雪、そして今日は平日の水曜日、2月、とくれば、
ほぼ間違いなく踏み跡はないだろう・・・・・
先行パーティがトレースを付けてくれれば、事情はかなり変わってきます。
湖畔はツボ足で、 場所によってはずぼずぼとスネの真ん中あたりまで潜りますが、
なにせ3人のトレースがある。 これは大きい!
阿世潟浜までやってきました。 男体の方は、薄曇りです。

荒らされていない雪面に きれいな風紋

阿世潟峠分岐です。 まだツボ足で行けそうです。

林に入ってくると、段々と雪も深くなってきて、 向うに、柵の頭が覗いています。

小さな橋を渡って、急斜面のトラバースをするあたりが、かなり難関、
深い雪にトレースはあるものの、なにしろ斜度があるので、トラバースも怖い。 ツボ足だし。
それに、峠直前の階段状になっているところは、雪が吹き飛ばされて、
ツルテカ状態、ふぅ、怖いよ~ と後ろを振り返る。

着いた阿世潟峠、 昨日降った雪は、暴風に飛ばされたようで、地面が見えています。

向う側は、さらに、だぁれもいない足尾古道。 峠でアイゼンを付けました。 なんだかほっとした。

峠から少し登ると、視界も開け、足尾方面が眼下に。
なんと、はるか遠くに富士山まで見えています。 写真ではなかなか・・・・

さて、ここからは稜線歩きです。 楽しいな。

雨量計のあるピーク、 トレッキングさんは、直登した、と言っていましたが、
先行のトレースは、脇を巻いているので、とりあえず、そこを辿ると・・・・・
夏道よりもずっと下、足尾の方の尾根まで伸びるトレース、 さすがにこれは下りすぎ?
なので、適当な所から、夏道に戻ります。 下りは夏道沿いに行ってみよう。
雨量計まで来ました。 ここまでくると、パッと視界が開けるのが好き。
時間的にも、体力的にも行けそうなので、とりあえず、山頂を目指すことにします。

行く手を眺めます。 なんかかっこいいな。

奥に見えるピークは、もちろん 「にせ」のピーク、 社山は、がっかり山とも言われますが (私だけかな?)
行けども行けども、山頂に着かない、ここか、と思うとまだ先がある、 そんな山です。
雪がついていない斜面もありました。 ひさびさに土の感触(笑)

後ろを振り返ると・・・・

ここは巻いています。
2月だけど、こんな穏やかな晴天の日に、ここに来られて幸せ~ と、早々と思ってしまう。
山頂はまだまだ、この辺りで半分。 ふぅ~

おお~、大日尾根ごしに、向う側が見えてきた!!
菖蒲ヶ浜もくっきりと!

ここはまだ山頂ではありません。

男体山の右、はるか遠くには、高原山
男体山のすそ野が、切れたところが、華厳の滝、その下部は、華厳溪谷です。

そして、ほんの少し、台地状になってくると、やっとやっとの山頂です。
ふう、お疲れ~と自分に言ってみた。

なかなかいい感じです。

二年前、トレッキングさんが登った時には、この山頂標識は隠れ、右側の木の股に
座れそうなほど、積もっていたとか。 信じられない積雪です。
その日は、展望も全くなくて、しかも1人で山頂までラッセルしたとか・・・・・・
あっぱれです。

(photo by トレッキングさん)
さて、山頂から眺める足尾の谷。 正面の低地は、銅(あかがね)親水公園のあるダムです。

山頂あたりは、ちょっと雪も深めだけれど、全体的には、とっても少ないのでしょう。
稜線の山、社山のルートで言えば、阿世潟峠直下が一番の積雪でした。

切り株が三つ並んでいるあたりは、いつも私がお昼をたべるところ。
一番景色がいい所です。

まっすぐ下に延びるトレースは、私のもの、右にそれているのは、おそらく鹿さん、
このあと、右側のすごい崖を下っているのです。

そこから山頂方面を眺めます。 あまりにきれいで、下りたくない、けれど、ちょっと寒くなった来た。

さて、先行パーティ、とっても足が速いので、全く見かけませんでしたが、
どこまでいってもすれ違わない、山頂で休んでいるのかな? と思ったけど、
そうではなくて、おそらくクロビ岳方面へ縦走したようです。
千手ヶ浜に下り、湖畔を歩いて、竜頭の滝駐車場にデポしてある車に戻るのかな?
それにしても真冬のクロビへの縦走、すごすぎる!
でも、この先行パーティのおかげで、トレースを使えたので、私は山頂まで来られたようなもの、
会ったら、お礼を言いたいと思っていたほどなので、本当にありがたかったです。
帰り道、雨量計ピークのヤセ尾根

雨量計下の夏道あたりにあった足跡、 初めて見ましたが、これは クマ?
大きめな肉球としっかり五本指、なんだろう?

おそらく、この日のものかと・・・・・・・ おもわず、辺りを見回す。

後で教えていただいたところ、親指の開き加減から、多分猿のものだとわかりました、
クマだったら、もう少し大きくて、親指?は開いていないようです。
ちょっとホッとしました。
下りはあっという間の、阿世潟峠、休むことなく下ります。
ツルテカ階段も、アイゼンがあれば、へっちゃら~

だぁれもいない、湖畔に降りてきました。 これからが長い!

阿世潟浜辺は、木の影が素敵!

もくもく・・・・モクモク・・・・・と歩くこと 一時間強、雪が深めなので、歩きにくく、
ことさら長く感じましたが、3時過ぎに無事に駐車場に到着!。
ひさしぶりの登山、それも7時間半、いやぁ、長かった~ これは間違いなく筋肉痛だな。
誰もいないだろう山道、ことさら、転倒などしないように、十分注意して行ってきました。
不測の事態にならなくて良かったです。
出張中の夫っとに連絡すると・・・・・・
「単独行は、避けてください」 と、
叱られました。
ふぁ~い。